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2019.02.21
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防音リフォームは、意外と大変。ケース別に施工例を紹介

人によって感じ方も異なる。音の問題は意外にシビア

人によって変わる音への印象

たまにニュースで、「騒音が原因でトラブル」のような話題を見る事があります。確かに、その中には異常とも思える騒音で、近所迷惑になっていたというケースもあります。ところが反対に、近所の他の人からは何の苦情もなかったのに、特定の家との間でトラブルになっていたというケースもあります。

そのような場合は、メディアの取り上げ方やどちらが被害者かにもよりますが、音に苦情を申し立てた側が、神経質な人だったという匿名の声が紹介される場合があります。

実際どういう結末になったのかはわかりませんが、ここで知っておいていただきたいのは、音の問題は大きなトラブルになり得るということ、そして騒音の感じ方は人によってかなり違う、という事実です。

子供好きの方なら、赤ちゃんが泣くのは仕事、と割り切り、夜泣きの声や公共交通機関での赤ちゃんの鳴き声も、ほとんど気にしないでしょう。しかし、ほんの数分にも満たない時間の鳴き声にも、我慢ならぬと怒鳴りつけてくる人もいらっしゃいます。子供好きとか心が狭いとか、そのような切り口もありますが、嫌な音、気になった音は、他人が思う以上にうるさく聞こえるものなのです。

人の耳は気になる音ほどよく聞こえる

マンションの騒音事例では、上階の子供やペットの足音が気になるというシビアなものもあります。耳を澄まさないとわからないような音ですが、1度意識してしまうと、その後は特に注意しなくても聞き取れるようになってしまうのです。

雑踏の中で、知人の声が聞き取れるのは、既知の音に対しては、無意識で耳の照準を合わせることができるという、人間の耳の凄さのおかげです。ところが、その機能が災いして、騒音を感じてしまうケースもあるのです。

心因的な要因もあるので、上階の人が音に配慮してくれている、と好意的に受け止めるだけでも、騒音が気にならなくなることもあります。わかりづらい話が続いて恐縮ですが、防音リフォームを行うときは、◯dB以下だから聞こえるはずがないという思いこみ、防音室を使っているのだから、音が漏れるはずがないという思い込み、は排除して、万一苦情があれば真摯に対応することも時には大切です。

防音対策と吸音対策は合わせて検討しよう

吸音対策はどのような効果があるの?

防音対策といえば、音が外に漏れないようにする対策、つまり遮音対策がメインになります。床や壁を厚くする、窓を2重にするなどの対策は音が漏れないように遮音性を高くしているわけです。部屋の外で音を感じさせなくするためには、防音対策だけでなく、吸音対策も合わせて行うと一層効果的です。

吸音とは文字通り、音を吸い込むこと、外に漏らさないのでなく、室内で吸い込んで消してしまうという対策です。例えば、フローリングの床にコインを落とすと、結構大きな音がします。本当は大した音量ではないのですが、コインが小刻みな振動を繰り返すために、よく響く音となってしまうのです。

そこで、厚手のじゅうたんを敷いて、その上にコインを落とします。ボトッとにぶい音はしますが、先ほどのように響くことはありません。じゅうたんがコインの振動を止めてしまったからです。これが吸音するということです。

壁を分厚くすることも大切ですが、2重の壁の間にグラスウールのような素材を挟むと、そこで音を吸収してくれるので、外部では一層音が聞こえにくくなります。床材でも同様のことができるので、合わせて検討されるとよいでしょう。

室内の音環境の快適さにもつながる吸音対策

吸音の大事さは、外部に音を漏らさないことの他に、内部に音を反響させないという働きもあります。お風呂で歌を歌うと、いい感じで残響がかかるので気持ちよく歌えます。でも、同じ環境でホームシアターの大音量の迫力が楽しめるでしょうか。音がぐわんぐわんと反響してしまい、何の音がどこから鳴っているのかわからなくなってしまいます。

楽器の練習ルームでも同様です。適度な残響なら、気持ちよく演奏できますが、残響が残りすぎると前に弾いた音がいつまでも残るので、リズムが取れなくなってきます。この不要な残響を消すには、室内に適度な吸音対策を施しておくことが大切です。

このように防音と吸音は、音を漏らさないためにも、音を出して楽しむためにも重要なポイントです。合わせて活用することで、リフォームのコストを下げることにも繋がります。

床を歩く音、生活音の防音対策

床の防音対策

話題をもう少し具体的な事例に絞っていきましょう。子供やペットが床を歩いたり、走ったりする音など生活音の防音について考えます。対策の方向性は2つ、床の防音性能をあげて階下に響かないようにすること。そして壁や窓の外を経由して、会話やテレビの音が隣に筒抜けにならないようにすることです。

床の防音対策は割と簡単です。先ほどのコインの例のように硬いフローリングと硬いコインだから響きあうのです。どちらかを柔らかくするだけで、騒音はかなり軽減できます。厚手のカーペットを敷いて、子供の足にルームシューズを履かせるだけでもかなり効果はあるでしょう。

犬や猫のルームシューズは現実的ではないので、フローリングの上では遊ばせない、爪がカチカチと響くことがあるのでマメに爪を切るとよいでしょう。もう少しきちんと対策を取るなら、床材の下に遮音マットをひき、その上に防音性のある床材をひくという工事を行います。先に紹介したグラスウールを使うのもよい手段です。

壁、窓の防音対策

壁や窓の対策は少々やっかいです。深夜の掃除機などは使う側にも問題がありますが、常識的な時間帯の生活音が筒抜けなのは、そもそも建物の構造上問題があるとしか思えません。

それでも何らかの対策を行うなら、壁の内側に吸音材を入れる、部屋の内側から断熱性のあるパネル壁一面に貼っていくという対策になります。両方行えばかなりの効果が期待できます。壁の防音工事をしっかり行うと部屋の機密性が高くなるので、暖房や冷房の効率がよくなるというメリットもあります。

最後に窓からの音漏れ対策です。夜なら厚手の遮光カーテンを使えばかなりの遮音効果があります。ただし、朝になっても暗いままなので、生活習慣によってはそぐわないケースもあります。それ以外なら、防音効果付きガラスに交換するという手段がお手軽でおすすめです。

防音機能のあるガラスには数種類あるので、リフォーム業者またはガラスメーカーに問い合わせて効果と値段から判断してください。それでも、効果が足りないようなら、内窓をつけることで遮音性をプラスすることができます。

楽器演奏の防音対策

楽器メーカーが発売する防音ルームを活用

演奏する楽器にもよりますが、楽器メーカーが開発、販売している練習ルームを購入するのがもっとも手っ取り早い方法です。ボーカルの練習やサックスなどなら0.8〜1.7畳クラス、楽器自体は小さいけど、奏者の動きが大きくなりがちなバイオリンやエレキギター、アップライトピアノなら2〜3畳クラス、グランドピアノなら4.3畳クラスが適当な大きさのクラスでしょう。

ドラムは、グランドピアノクラスのスペースにもうワンランク防音性能を加えたくなります。防音ルームを防音対策された部屋に設置するなどの工夫が必要でしょう。

練習ルームは、室内に専用の部屋をもう1つ作る工事です。あらかじめ工場で作られた部材を室内に運び込み、組立工事を行います。壁や床の工事に比べて、手っ取り早いのは間違いないのですが、やや価格が高いところが問題です。もっとも小型の0.8畳でも45万円、これに運送費、組立費がかかるので、60万円近くになります。もっとも大きなグランドピアノクラスだと250万円になります。ピアノ本体よりも高くなるケースもありそうです。

防音ルームにプラスαの防音対策

かなり高価なものなので、防音性能は高いと思いますが、念には念を入れて更に防音性能を高めたい、という方はこれまでに紹介した方法との組み合わせを検討してみるのはいかがでしょうか。

例えば、防音ルームを設置する床を防音加工したり、防音ルーム全体を遮光カーテンで覆ってみたり、防音ルーム内に厚手の絨毯や吸音性のあるマットを貼ってみるのも効果があると思います。数十Kgものピアノを床に置いて演奏すると、窓から漏れる音よりも、床の振動を通して階下に響く音が気になります。床の振動対策はぜひ平行して検討してみてください。

楽器演奏も美しい音楽をたまに演奏してくれるくらいなら、ご近所の苦情もないと思います。しかし、ピアノ教室などたどたどしい運指で単調な練習曲を1日中聞かされていては、苦情も言いたくなります。十分な対策をしても、音が漏れたり、響いたりするようなら(ピアノの場合サステインペダルの操作音が意外に響きます)、音を出す時間帯や曜日をあらかじめ決めておくなどの、工夫も必要です。

ホームシアターの防音対策

部屋の中に防音室を作る最上級の対策

一般家庭で、これ以上の対策を取るのは難しいと思われるレベルの防音対策を紹介します。最近映画館でも爆音上映やエクストリーム爆音上映という、通常よりも大きな音で映画を楽しむ、という企画を実施していることがあります。そのような状況から察するに、ホームシアターでも大音響で楽しみたい、というニーズも少なからずあるように思います。

手軽さを優先するのなら、ピアノ用の防音室を活用するという手もあります。更に遮光カーテンや床材に工夫をすれば、防音対策としてはまずまずでしょう。しかし、4畳ほどのスペースではホームシアターとはいえません。音響装置やスクリーン、プロジェクターの設置を考えると広さに無理があります。

そこで考えられるのが、既存の1室を取り払ってコンクリートの壁むき出しの状態に戻し、そのスペース内部に、コンクリートの壁から離した防音室を設置するという方法です。コンクリート床と部屋の底面、部屋の天井とコンクリート天井の間には、部屋を支える役目と室内の振動を伝えないための「防振支持」という装置を使って、防音室を固定します。

防振支持とは、自動車でエンジンの振動を車内に伝えないようにしたり、工事現場など振動の絶えない場所で精密機械の運用を行ったりする為に使用する装置です。合わせて、防音室の壁を2重にする、間に吸音材としてグラスウールを用いるなど、これまでの防音工事で紹介してきた手法を投入します。

快適なホームシアタールームにするなら、室内の吸音性や装置にも配慮を

部屋の中に防音室を取り付ける工事なので、費用もかなり高額です。また、この手の技術はいくらでもやり込めるというマニアックな性格もあるので、費用も500〜700万円程度は覚悟しておく必要があります。

もちろん、これは部屋の施工だけのお値段です。ホームシアターとして理想の環境を備えるなら、室内の吸音性能にも気を使わねばなりません。そもそもの音響機器や快適な鑑賞環境を整える費用を考えると、総額で1,000万円を超える可能性もあります。

防音リフォームは安くはできない

専門知識と技術力が必要な防音工事は業者選定が重要

リフォームにはいろいろな目的があります、どのリフォームにも専門知識や技術は必要ですが、防音工事は特に専門的な知識と技術を要する工事です。最初に書いたように、音の感じ方には個人差が大きくあります。設計図通りに壁や床を工事したからといって、絶対に苦情がなくなるという保証にはならないのです。

音としては聞こえなくても、共振現象で振動が伝わる可能性もあります。マンションでは、壁や床以外にも各部屋を通る、上水道管や電気機器の配線を通す管などふさぎようのない配管も多くあります。ある程度の音はお互いに配慮し、譲り合える人間関係がまず必要かもしれません。

防音リフォームは専門知識と技術が必要と書きましたが、どうやってそのようなリフォーム会社を見つければよいのでしょうか。知人に防音工事の体験者がいれば口コミという方法もよいでしょう。

ただ、できれば複数のリフォーム会社から提案、見積もりがもらいたいところです。そこでおすすめしたいのが、インターネットのリフォーム会社検索サービスです。居住地と連絡先を入力すると、サイトのリフォームコーディネーターから電話があり、検討しているリフォームの内容について相談を受けてくれます。

その内容から、推薦できるリフォーム会社を5社ほど選び出し、その各社からリフォームの提案と見積もりがもらえる、という流れです。ここまでもらえて、無料なのでとりあえず利用してみてもよいのではないでしょうか。同様のサービスを提供しているサイトは他にもあるので、サイトそのものもいくつか検討してみてもよいでしょう。

施工費と防音性能はほぼ比例、安くなりにくい防音工事

具体的なプロの提案をみれば、工事のイメージもハッキリとしてきますし、費用の概算もつかめてきます。最終的にどのリフォーム会社を選ぶかは、リフォームを行うあなた次第ですが、1つだけリフォーム会社選びのポイントをお伝えしておきます。それは、防音工事を安くすることはできない、ということです。

防音性能は使用する材料によって大きく変わります。安くするには、材料のランクを下げるのがもっとも簡単な方法ですが、それは必ず性能に影響します。安さを売りにしている業者はなぜ安いのか、値引きを提案してきた業者は何のコストを下げて値引きを行うのか、しっかりと見極めないとせっかくの工事が不十分な形で終わってしまいます。

相手もプロですから、真剣な顧客には真剣に向き合ってくれます。納得のいくまで質問をし、よい業者を見つけられるようにしましょう。

防音リフォームは、意外と大変。ケース別に施工例を紹介

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